こんにちはソトアソビです。
GWの休みも残りわずか。
旅の後半は本州に戻り城巡りだ。
本州でも雨に降られることなく最後まで晴れていた。
8日目 晴れ【内田龍神海水浴場キャンプ場→別府港】95km
09:10 ~別府
朝早くに目が覚めた。テントの中から朝日が昇るのを眺める。
今日は九州最終日だ。長かったような短かったような。名残惜しいが夕方には別府から大阪行きのフェリーに乗り九州を離れなければならない。
しつこいが相変わらず毎日良く晴れている。今日の予定はほとんど決めていない。ただやはり別府温泉には入らなければならないだろう。
「別府温泉」と言っても別府市内には別府八湯といって、8つの温泉郷があるらしい。
今回はその中の「鉄輪(かんなわ)温泉」「明礬(みょうばん)温泉」の2カ所に入った。
ゆっくりと撤収し9:10にキャンプ場を出発する。
朝日を受けて光る海を見ながら国東半島を南に向け走る。大分空港を過ぎてからは「大分空港道路」でストレスなく別府方面に向かう。
杵築市、日出町と過ぎてあっという間に別府に入る。別府市内ではところどころ渋滞が酷い。
まずは念のため今日の夕方出航するフェリーターミナルの場所だけ確認しておく。国道から入ってすぐの分かりやすい場所にあるので迷う心配はなさそうだ。
温泉に入りに行こうと思い、マップで調べるとそこらじゅう温泉だらけ!さすがだ。
決めるのにとても苦労したが、まずは今いる場所から近くて評判が良さそうなここにした。
10:30 ひょうたん温泉(鉄輪温泉)
フェリーターミナルからは3kmぐらいだ。ここまでの道は主要道路なので渋滞していたが、道もわかりやすくてすぐに到着した。
入り口付近からの全景はこんな感じ。リフォームされた外観は今どきの温泉施設といった雰囲気だが、実はすごく歴史の古い温泉らしい。
温泉はすごく良い。泉質も良いし浴槽の種類も多くて楽しめる。朝から多くの人で混んでいたものの、広いのでそれほど密になることはない。
中庭のような休憩スペースには温泉卵が売られている。
もちろん買って食べる。
昼食もここにある食堂で済ませる。大分っぽいものをチョイスした。
とり天定食 1200円
りゅうきゅう丼 1000円
りゅうきゅうとは大分県の郷土料理のひとつで、余った刺身を醤油やみりんゴマなどに漬け込んで保存期間を伸ばす目的で作られた漁師飯らしい。
どちらもおいしかった。
温泉を出た後はフェリーの出航までまだしばらく時間があるため、思い付きで湯布院方面に向かう。
13:00 由布岳~金鱗湖(湯布院)
別府からr11で山道を西に向かう。とてもいい道だ。後から知ったがここも阿蘇まで数十キロ続く「やまなみハイウェイ」の一部らしい。
しばらくは樹林帯だが、途中にある由布岳の登山口の手前で右側の景色が開けてくる。
駐車場やトイレが整備された場所があるので、そこでバイクを止める。
登山口なので登山客ももちろんいるが、それ以外の観光の人の方が多い。
すごくきれいな形だ。広く雄大で、阿蘇に戻ってきたと錯覚する。
しばらく景色を眺めながら休憩する。
山を下るとすぐ湯布院の市街に入る。狭い道が多く、歩いている観光客がたくさんいる。由布院駅の方へは行かず、今日調べて知った「金鱗湖」に向かう。
金鱗湖は1周しても約400mと小さな湖だ。観光客は多かったがひっそりとした雰囲気。
底から湧き出る水に加え、周囲から流れ込む湧水や温泉で水量が豊富なんだとか。また冬の寒い朝には湖面から湯気が立ち上る神秘的な光景をみることができるらしい。
一通り見た後は金鱗湖を後にし、別府方面に戻る。
15:00 十文字原展望台~湯の里温泉(明礬温泉)
由布岳と鶴見岳をぐるっと周るように、来た道とは違う道で戻る。由布岳の北側を通る高速道路に沿ってr616、R500と走る。
別府市街に向かう途中で展望台の看板が出ていた。別府一のビュースポットとか、日本夜景遺産認定と書かれているので寄ってみることに。
駐車場は小さめで、車10台は止められないぐらい。そこそこ人がいたので駐車スペースがなく、空くのを待っている車がちらほらいる。古い建物とテレビのアンテナのようなものがある。
高台から別府湾を一望できる。
この時は残念ながら雲が多くぼんやりとかすんでいた。かろうじて20km先の大分市が見える程度だったが、快晴なら四国まで見渡せるらしい。夜景もきっと綺麗なんだろうと思う。
フェリーの出航までまだ時間があるのでもう一つ温泉に寄ることにする。ここから2、3km先にある明礬温泉に向かう。
立ち寄ったのはここ、明礬 湯の里温泉だ。
ここは内湯と露天が一つづつあって、内湯は3、4人、露天も10人入ったらいっぱいになるぐらいの大きさ。
透き通ったお湯のひょうたん温泉とは全く違う泉質で、こちらは白濁した硫黄泉だった。いかにも温泉っぽくて好みの泉質だ。
入り口にはこんな感じの券売機が。
開放的な景色を眺めながら露天風呂を堪能した後は、歩いてすぐの場所にある湯の花採取場に行ってみる。わら葺き屋根の小屋が並んでいて中を見学することができる。
江戸時代から続く製法で作られるらしい。なにやら難しい化学反応で結晶化されるみたいだけど、大昔の人が良く発見したなぁ。
温泉を出てからはスーパーでの買い出しと給油を済ませ、フェリーターミナルに向かう。
フェリーターミナルにはすでにたくさんの車とバイクが並んでいる。かなり後ろの方になってしまったようだ。急いで乗船受付を済ませ列に並ぶとすぐに乗船開始となる。
フェリーに乗り込み、景色の見えるいい場所を確保。そして九州最後の柑橘類、かぼすワインで乾杯!
18:55、定刻にフェリーは大阪に向けて出航する。
これで九州とはしばらくお別れ。寂しい気分になる。
9日目 曇り/晴れ【大阪南港→ウッディパル余呉キャンプ場】190km
07:00 ~坂本城
フェリーは6:35に着岸。久々の大阪南港だ。数日しか経っていないけどとても懐かしい感じがする。
そして大阪が地元なわけではないのに、帰ってきたなぁ、という感じがするのはなぜだろう。これは北海道帰りの新潟や仙台でも同じだが。
下船後走りだしたらすぐに高速に乗る。朝の道が空いているうちにできるだけ進んでおきたい。今日の最初の目的地は80km程離れた滋賀県大津市にある「坂本城址」だ。
あまり有名ではないかもしれないが、明智光秀が織田信長の命令で築城した城で琵琶湖の西岸にある。
大阪、京都と一気に走り抜け、8:20に坂本城址公園に到着。
城址公園では明智光秀目線で歌われた演歌を聴くことができる。信長に対する思いとか自分のプライドのような、本能寺の変に繋がる心情を綴った歌だ。
本当のところは誰にもわからないが、光秀も相当悩んだのだろうと思いを馳せる。ちなみに歌っているのは鳥羽一郎だ。
光秀の像もある。何となく縦横比というか体形がおかしいような?
公園内には特に目立った遺構などはない。実際の本丸跡はここから200m程北にある。行ってみたが今は私有地となっており入る事はできない。本丸があったことを示す石碑があった。
近くの道路には明智の桔梗紋が
光秀を満喫したら次は安土城址に向かう。
ここから琵琶湖沿いを北上し、琵琶湖大橋で東岸に渡る。有料だけど景色が良く快適だ。
渡った先にあるローソンで軽く朝食をとる。ここから安土城址までは30分ほど。
10:30 安土城
10:30、安土城址に到着。街からは少し離れていて畑に囲まれた場所にある。
安土城はいくつもの城を居城としてきた織田信長の最後の城だ。敷地はとても広いので、散策は軽いハイキングになる。
もちろん復元ではあるが、大迫力の石垣が威厳を感じさせる。
このような階段を上っていく。
写真が見にくいが羽柴秀吉邸跡。入ってすぐの場所にある。向かい側には前田利家邸跡もある。この二人は若いころから仲が良かったらしい。
高い石垣。当時物?
信長廟。信長の遺体は見つからなかったので墓ではない。
この階段の上が城の核心部である天守閣跡。
建物は信長の死後すぐに焼失してしまったため残っていない。地下1階、地上6階、高さ32mの天守がここにあったが今は基礎の石だけがここにある。
このような建物だったと推測されている。
建物は残っていないが、確かにここにあったんだな、と不思議な迫力を感じさせる。
ありがちな鉄筋コンクリートで再建された城、なんなら中にエレベーターが完備されていたりトイレがあったり。そんな現代的な城よりよっぽど魅力のある場所だった。
安土城を出て次の城へ。
14:00 長浜城
琵琶湖沿いを通るさざ波街道(r25、r2)を北に進む。景色のいい快適な道だ。
城巡りをしていて、近くを通るのに有名な「彦根城」はスルーする。
それよりも彦根城からすぐの場所にある、石田三成の佐和山城跡に行かなかったことが悔やまれる。
昼ご飯は長浜市に入ってすぐのここでラーメン。おいしかったと思うがなぜだかあまり記憶にない・・・
ラーメンを食べた後少し走ると長浜城だ。JR長浜駅のすぐそばにある。
浅井長政攻めの戦功が認められ、秀吉が初めて城主になったのがこの長浜城。
本能寺の変以後に柴田勝家、その後の山内一豊が主な城主だ。
きれいに整備されてはいるが、よくある観光向けに再建された城といった感じ。中は歴史博物館になっていて楽しめる。
天守閣の展望台からの眺望は最高!琵琶湖の対岸までよく見渡せる。
他にもすぐ近くに横山城跡、小谷城跡、賤ケ岳など興味深い場所が多いが時間には限りがある。楽しみはまたの機会に取っておこうと思う。
17:00 ウッディパル余呉キャンプ場
今日の宿泊は長浜城から北に20数キロのここ、ウッディパル余呉キャンプ場だ。
冬はスキー場らしいがそれほど標高も高くなさそうだし、ここには雪が積もるのだろうか。
クルマ、バイク乗り入れOK。ゲレンデなので真っ平な所は少ないが、下の方なら問題ない。到着した時には暗くなり始めていたので、写真は次の日の朝の撤収時のもの。
割と広いエリアに約10組程度とかなり空いていた。バイクは0、ファミリーも少なくほぼ車のソロだったと思う。
設営を済ませた後に買い出しに行く。キャンプ場の人に聞くと、最寄りのスーパーは木之本IC近くの平和堂とのこと。ちょっとめんどくさいが先ほど来た道を7、8km木之本まで戻る。
阿蘇の赤牛を食べて以来、その地域の和牛にハマってしまいここでは近江牛を買った。普段買う牛肉の3、4倍の金額だったと思うが、やはり米国産などの安い牛肉とは明らかに違う。
久々にご飯も炊いて高級牛丼に。暗かったしすご~くイマイチな写真だけど。
10日目 晴れ【→長良川リバーパーク】100km
8:30 揖斐川~岐阜
8:30に出発する。今日の目的地は岐阜城だ。ここからは80km、2時間の距離らしい。まずは東の揖斐川方面に向かう。道中のR303は山間部でツーリングに適したいい感じの道だ。まだ時間が早いのもあり他の車はほとんどいない。
9:10、道の駅坂内で少し休憩。小さめの道の駅だがここにはツーリング中のバイクが多い。
ここは地元の鹿肉を使ったジビエ料理が人気らしい。時間が合えば食べてみたいが。。。
さらに東に向かう。奥いび湖やいくつかのダムがある川沿いの気持ちのいい道をしばらく走る。
町域のほとんどが山間部の揖斐川町だが、南端まで来ると平野になり交通量も増えてくる。ここからはツーリングっぽくない道で約40分、できるだけ市の中心部は避けながら岐阜城に向かう。
10:30 岐阜城
各地の山城を見るたび、よくこんなところに・・・と思うがここ岐阜城はその最たるところかもしれない。急峻な山の頂上に聳える。
岐阜市街、金華山の山頂にあるこの城は、元は稲葉山城といい斎藤道三の城だった。その後いろいろあって織田信長が安土城に移るまで居城としていた。井ノ口と呼ばれていた町を岐阜と改めたのが信長だ。
まずは山頂の城に向かう。上に登るにはロープウェイ以外に徒歩でも行けるが、さすがにバイクブーツで登山をするのは厳しい。往復で1000円するが迷わずロープウェイを選択。観光客でものすごく賑わっている。
ロープウェイを降りて城に向かう。しっかり整備されていて山の上なのに歩きやすい。途中にいくつか遺構が残っていて見どころが多い。
天守閣の建物自体は再建されたもので特にどうといったことはないが、中は資料館になっている。
そして上からの見晴らしは最高!
天守の近くの別の建物が小さな資料館になっておりそちらも見てみる。展示物は多くないのですぐに見終わる。
山頂を一通り見て回ったら、ロープウェイ乗り場近くの展望レストランで昼食。飛騨牛コロッケカレーとカツカレー。
まあ観光地だから、とそれほど期待していなかったが結構おいしかった。
昼食後ロープウェイで下に降り、そこからすぐの場所に信長の館跡があるので行ってみる。
下から見た居館のあった敷地全景はこのような感じ。
この場所にこのような居館が立てられていたと考えられている。滝の流れる庭園と高所に架かる渡り廊下?が印象的な建物だ。実際のところはわからないが、映画「LEGEND & BUTTERFLY」でも岐阜城のシーンではこのような雰囲気でものすごく迫力があった。
ポルトガルの宣教師ルイス・フロイスが、宮殿とか地上の楽園と称したそうなので、豪華絢爛な館だったことは間違いないんだろう。
水量が少なく迫力はないが、この滝が信長の庭園にあったのだろうか。
まだ時間に余裕があるのですぐそばの歴史博物館にも寄ってみる。
歴史を学べて興味深い。見どころが多くあっという間に時間がたってしまった。
午前中から5時間以上も岐阜城周辺に滞在しており、そろそろキャンプ地を探さないといけない時間になってしまった。博物館の前でここから遠くないキャンプ場を探す。
市街地だし近くにはないだろうなぁ。
・・・
あ、すぐそばにあった!
16:00 長良川リバーパーク
岐阜城から長良川を挟んだ対岸にある長良川リバーパーク。広大な河原の無料キャンプ場?入り口がわからず通り過ぎてしまいUターンする。結構手前から河川敷に下り、砂利道を数百メートル走るとテントが多く張られた場所に着いた。
すごく賑わっている。大人数のグループが多く、バーベキューなどの日帰り客も多かった。
川沿いの開放的な雰囲気で一見悪くないが、トイレが簡易だったり炊事場がなかったりなど、初心者がキャンプをする目的ならあまりおすすめできないかも。地面がところどころ砂っぽくて、車が通ると砂埃が立つ。
よく見ると先ほどまでいた岐阜城の天守閣が見える。
設営後にはお決まりの温泉と買い出しに向かう。
5km程走り温泉はこちら。よくある感じの温泉施設。地元っぽい人達で結構混んでいた。
温泉から3分でスーパーはここ。大きめのスーパーで何でも揃う。ただキャンプ場に炊事場がないため洗い物ができないので、そのまま容器を捨てられる総菜などをメインにする。
キャンプ場に戻りこの旅最後の夜を楽しむ。。。
写真はないが今日!は飛騨牛
11日目 晴れ/曇り【→自宅】370km
とうとう最終日だ。相変わらずよく晴れている。(しつこい)
夕方暗くなる前には自宅に着きたいので、昼前に高速に乗る予定だ。愛知や岐阜も歴史的な有名スポットが多いが、その中から午前中に短時間で見れる場所をチョイスする。
07:30 鷺山城
朝早めに撤収し、鷺山城には7:30に到着。住宅街の中の小さな山にある。偶然にも昨日来た温泉やスーパーのすぐ近くだった。
ここ鷺山城は土岐氏ゆかりの地であり、稲葉山城(岐阜城)を息子の斎藤義龍に譲った後に斎藤道三が隠居していた城。
斎藤道三は織田信長の正室、濃姫(帰蝶)の父。念のため。
濃姫には鷺山殿という呼び名もあるため、ここで育ったと考えられている。
山頂からは岐阜城が良く見える。道三は隠居後、斎藤義龍に譲った岐阜城を見上げながら何を思っていたのか。
15:00 自宅着
鷺山城を出てからは特筆することはない。高速道路を350km走り自宅に到着。
総走行距離は2419.9km。
GWの長旅が終わった。
各地のお土産。
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